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2008年7月15日 (火)

富山型デイサービス事業

Dsc050441  7月15日から17日の日程で、日本共産党盛岡市議会議員団は会派視察を行いました。
 視察先は、富山市と高山市で、5人の市議団のうち、高橋和夫議員が農業委員会と重なったため、4人が参加しました。

 初日の7月15日は、富山市の「富山式デイサービス事業」と「中央卸売市場」について。それぞれ充実した視察内容となりました。

文字通りの「小規模、多機能」・・・富山式デイサービス事業
高齢者から障害者・児、乳幼児まで受け入れる

 「富山式」と冠がつく「富山式デイサービス事業」とは、「小規模多機能」をキーワードに、高齢者・身体障がい者・知的障がい者・心身障がい児・乳幼児を同じ施設で同時に処遇するという事業です。
 これまでの「小規模多機能」に対する私の認識は、高齢者福祉の中の「デイサービス」「入所」「ショートステイ」などの「多機能」という認識でしたから、今回の「多機能」の意味については、新しい発見でした。
ことの始まりは、平成5年に富山赤十字病院を退職した3人の看護師が開所した「デイケアハウスこのゆびとーまれ」で赤ちゃんからお年寄りまで、障がいのあるなしにかかわらず受け入れたことから始まった事業で、当初は、国の制度によって「高齢者福祉」「障害者福祉」「児童福祉」の縦割りに施設基準等が決まっていたことから、横断的に受け入れるこの施設には行政からの支援がなかったとのこと。
 開設した方々の粘り強い働きかけ等によって、平成8年、富山市が「中核市」になった年から市単独の「富山市在宅障害者(児)デイケア事業」としてスタートし、平成9年からは高齢者のデイケアサービスへの補助金が実現したとのことです。
 その後、介護保険制度が始まり、平成15年度には障害者福祉施設における「支援費」制度により、身体障害者については介護保険制度の通所介護事業所を利用できる制度が開始され、さらに同年、「富山型デイサービス推進特区」に認定され、介護保険通所介護事業所等での知的障害者、障害児のデイサービスの利用が可能となり、この「富山式デイサービス事業」が制度として確立したとのことです。

現在37施設。8700人の利用者のうち、4%が障がい者・児
メリット・デメリットは?

 こうして始まった、富山型「小規模多機能」のデイサービス施設は現在37事業所に広がり、これは、富山市のでデイサービス事業所全体の3分の1強に当たるとのことです。利用者は全体で約8,700人で、そのうち、障がい者・児は約4%ということです。
 この事業は、①利用者にとっては利用できる施設が増えて選択のh場が広がる ②施設の有効利用が図られる、ほか、③高齢者と障がい者(児)が同じ場所で同時にサービスを受けることで、互いに良い影響を受ける可能性があるという反面、デメリットとしては、高齢者と身体・知的障がい者、心身障がい児が同時にサービスを受けることになるので、障害特性に応じた対応が確保されるか不安がる、とのことでしたが、「実際の利用にあたっての支障は報告されていない」し、実際に事業に携わっっている方からは「高齢者化から子供まで、障がいのあるなしにかかわらず、一緒にいることのメリットの方が大きい」と考えている方が多いということでした。

Dsc050451 「富山型デイサービス」からショートステイ、子育て支援まで
 NPO法人「ふるさとのあかり」

 現地視察で案内されたのが、富山市の北に位置し、海岸にも近いところにある「NPO法人 ふるさとのあかり」の事業所でした。周りには、民家とともに田んぼや畑があるなか、民家を改造し、建て増して開設した、「富山型デイサービス事業」をメインとした施設でした。(写真右・・クリックすると大きくなります)
 ここでは、27人の定員のデイサービスで、高齢者から障がい者(児)のデイサービス事業を行っているほか、6人定員のショートステイ事業、地域総合相談室、地域交流室、居宅介護支援事業所などを行っている施設でした。この日も、たくさんの高齢者の皆さんが来ておられました。
 お話をしてくださった、代表の山田さんは、主婦から労働組合の書記を務めながら、ボランティアで福祉活動に携わってきたという方。その中で、「ボランティアに限界」を感じていた時、介護保険が始まってかの有名な「コムスン」の募集に応じて介護老人保健施設の施設長に就任したとのこと。ところが、施設長の中で福祉の現場を経験していた人は自分だけ、他の施設長はみな「営業」出身で、「『福祉』よりも『ビジネス』の空気」を感じ3か月でやめたということ。その後平成14年にNPOを立ち上げることになるものの、当時は、NPOに対して融資する金融機関もなく、NPOそのものに対する行政機関の理解もそれほどではなかったという中で、社会福祉協議会の融資を実現し、設立したという苦労を語っていました。平成17年にショートステイを立ち上げる時には国民金融公庫からの融資に加え、県・市からの補助制度が整備され、事業費の3/4の補助を受け、さらに、地域交流センターを整備し、地域の子供たちとの交流が始まり、「ピップホップダンス」なども行われている、ということでした。
 この施設には、中学生の「体験学習」で毎年のように4~5人受け入れているなか、なかなか他人に心を開くことが苦手な中学生も、高齢者や障がい者との交流を通じて、涙を流して別れたことに、教師たちも驚いたというエピソードや、ホームレスとなってしまった60歳代の女性を受け入れ、施設清掃のボランティアをしていただきながら、いずれは「賃金」として支払いげできるようになることを展望しているということでした。

Dsc050481 「下宿」事業も採り入れた、もう一つの事業所を開設

 この「ふるさとのあかり」は、さらに平成18年度には、「ふるさとのあかり八町」を開設。民家を買い取り、県・市の補助(約400万円・・事業費の約3分の2)を受けて改造し、「定員10名」のデイサービス事業として開設。その中に「6人」の個室を持って事実上の「下宿」としながら、残りの4人を「デイサービス」として受け入れているということでした。「住まい」として入所いている人は、様々な困難を抱えて一人暮らしをしたり、DV被害等で住む家を失った人たちが対象ということ。「家賃」に当たる部分が2万5千円、「食費」に当たる部分が4万円で合計6万5千円の負担ということでした。(写真左は「ふるさとのあかり八町」の前で。まん中が代表の山田さん・・・クリックすると大きくなります)

 「小さい施設ながら、高齢者だけでなく、障がい者(児)、乳幼児まで、みんなが家族のように一緒に過ごす」というコンセプトで実施されている「富山型デイサービス」事業は、
多様な形で介護や支援が必要な方々に対して、ごく自然形での生活や人とのふれあいを通じて支援していく事業として、心に残る事業の視察でした。

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