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2014年2月 5日 (水)

甚大な災害の中、一人の死傷者を出さなかった小山町の災害対策~特別委員会が視察①

 市議会の「危機管理・災害対策特別委員会」が、2月4日~6日の日程で行政視察を行っています。

 初日の4日は、静岡県小山町。静岡県の北東部に位置し、北西端は富士山頂に達し、富士山を頂点とした富士外輪状の三国山系と東に丹沢山地、東南方は箱根外輪山に囲まれ東西に伸びている、面積136,13㎢m、人口2万人の町です。この小山町に襲ったのが平成22年9月8日の台風9号。記録的な豪雨をもたらし、甚大な被害を出しながら、一人の死傷者も出さなかった防災対策が、視察の目的でした。

10時間で600㎜という記録的な豪雨で甚大な被害

 当日朝7時ころから降り始めた雨は、午後5時ころまでに10時間で593㎜、一時間雨量で最大104㎜を観測するという記録的な豪雨となり、町内を流れる河川が氾濫し甚大な被害をもたらしました。(建物(住宅その他)全壊17、同大規模半壊8、同半壊35、同床上浸水24、床下浸水113、山崖崩れ85、その他河川、道路、農地・農業用施設など・・・町の被害額23億円、県施設も含めて65億円)
 災害復旧事業は、ようやく今年度で完了する見込みだということです。
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偶然ではない、適切な災害対応が生きた
 そのような甚大な被害発生の中でも、一人の死傷者も出さなかったのは町の災害対策への取り組みが生きたのであり、決して偶然ではなかったのです。
 
 盛岡市の昨年8月の豪雨災害、9月の台風災害でも、一人の死者も出さないで済みましたが、盛岡のばあい、特に9月台風災害の場合は玉山区への避難勧告が遅れて、危険が迫っていた中での幸いでした。が、小山町の場合は、事前の準備、情報の的確な把握と判断、積み重ねた訓練が生かされ、災害時の的確な対応が人的被害を抑えることにつながったのでした。大いに参考になりました。

防災体制の強化・・・災害対策本部の強化「IDAサイクル」による対応
 小山町では、平成21年度に採用した自衛隊OBの「防災監」を中心にして防災対策を強めてきました。その柱の一つは、「災害対策本部の体制強化とその能力向上」にあり、特に情報収集及び処理能力の向上を重視してきたということです。
 危機管理監の新井昇氏は、そのことについて「I:Interigence (情報) D:Dtermination(決心) A:Action(行動)サイクルによる対応」と説明しました。
 つまり、的確な行動には、的確な決心があり、その決心の根拠となるのが、正しい情報にある。首長が迷いなく的確な判断のもとに指揮することができれば、住民は救うことができる。ということです。そして、そのための情報を提供することが大事なことだということでした。

自主の防災隊の組織の強化、防災訓練
 また、自主防災隊の組織強化に取り組み、40自治会すべてに組織するとともに、多くが「役員一年交代」という現状の中で、3地区の防災隊の「モデル化」(役員の複数年化などによる組織強化)に取り組んできました。(今回の被災地区はこのモデル化を取組んでいる地区でもあった)
 また、平成21年6月、8月、12月、平成22年6月、9月と訓練を重ねてきたということです。特にも、台風災害直前の9月1日に行った、本部運営訓練(ロールプレイ)は、実践的で今回の災害対策に直接生きたということでした。

情報収集体制の独自の強化
 小山町では、過去にも豪雨による災害を経験していたこともあり、町独自に「雨量計」「河川の水位計」を整備していました。雨量計は、役場、消防署、消防分署の3か所に設置し、リアルタイムで各雨量計を監視することができます。また、河川の水位については、町内9河川に10か所に水位計を設置(うち一か所は県が設置した水位計。ほかは、河川の法面などにペンキで示す)し、それを監視しながら災害の危険を判断する体制を強化してきたということです。
 今回の災害の際にも、これらの情報に加え、気象庁の出す「レーダー・ナウキャスト」その他の情報を駆使し、状況判断を適宜行い、早めの判断と行動につながったということでした。

開会中の議会を「休会」にし、適切な対応を図った
 9月8日の当日には、8:32に「大雨洪水警報」が出され、「事前配備体制」をとり、9:47に災害警戒本部を設置したということです。その判断の下には、その日10時から9月定例会の本会議があるが、だれか残って対応する必要があると判断したということです。そしてその根拠に、「すでに消防分署の雨量計で時間雨量5~60㎜を超える普段とは違う状況だ」という情報があったとのことでした。
 その後、10時台に相次いで県から「記録的短時間大雨情報第一号(110㎜)、「土砂災害警戒情報第2号」が出され、直ちに本会議中の町長に「休会」を申し出るよう上申。町長も、議会も判断して議会を休会にして、災害対策に当たったということでした。

危険度と支援体制の状況を判断しての避難勧告の発令
 各地から、災害情報が入るなか、本部が避難勧告をどう出すか。難しい判断があったということです。全町に出せば、それはそれとしての役割を果たしたということになるが、そうなると本当に助けなければならない人を助けられないことになってしまう。安全に、確実に避難を完了させ、支援ができる状況でなければならない・・そのためには、地域を細分化し、危険度を判断してその高いところから支援体制を確立して避難勧告を出す。そちらを選んだということです。結果的には、全町には「自主避難勧告」をだし、避難勧告は186世帯を対象にしたということでした。そして実際には186世帯の方が避難したということです。(被勧告世帯では、対象の80%程度だった。その他の地区からの避難者もいた)

関係機関との連携
 今回の災害では、警察との連携、自衛隊との連携も適切に働いたということでした。特に自衛隊に対する災害出動要請は、事前に「情報提供」をしていたことおあってスムースに、実際の出動要請をしてから3時間で本体が到着し、直ちに孤立集落への救助に向かい、2時間で救出を完了した、ということもあったということです。

教訓を踏まえての新たな準備
 平成22年災害の対応では、大きな成果とともに新たな課題も明らかになり、その課題解決に着手している、ということです。▼「孤立集落を生んだ」・・・単一のルートだけでなく、う回路を整備する。▼防災マップの充実・・・防災ヘリのホバリング位置の指定 ▼物資の分散配備 ▼水の確保、家庭内の簡易トイレの準備 ▼自主防災隊の体制整備・・・・なんと、各自主防災隊に防災無線配備するとのことです。 ▼要支援者に対する個別の避難支援プランの策定(平成22年度末には全地区の、1000人を超える登録が完了) 

・・今回の視察で得たものは、これにつきません。とてもいいお話でした。

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