3議会の報告(つづき) ごみ処理広域化で2重投資の無駄遣いにならないか
平成41年度からは「広域化」~36億円の巨費を投じ、10年で廃炉に?
盛岡・紫波地区環境施設組合の焼却施設の長寿命化
盛岡・紫波地区環境施設組合のごみ処理施設(矢巾町、紫波町・矢巾町・都南地区のゴミを処理する施設)の「長寿命化」工事が平成29・30年度の2カ年計画で行われる予定です。
「広域化」で使える施設を廃炉にするのか~借金払いは44年度まで
庄子議員は、3月議会の予算委員会で「今回の長寿命化工事によって、何年使えるのか」と質問しましたが、市は「平成40年度まで使う」と答弁しました。
庄子が今度視察する予定の足利市の施設は昭和58年の稼働でまだまだ現役です。
それと比較すれば、矢巾の清掃事業所の施設はまだまだ使える可能性があるはずです。
その工事にかかる予算は36億5千万円。うち17億円を借金に頼り、その返済は平成44年度まで続くのです。
使える可能性のある焼却炉を廃炉にし、新しい施設建設と、廃炉した施設の借金払いを同時に行うという2重投資の無駄遣いになります。
大型焼却施設建設先にありきの計画見直しを
もともと、広域化協議の中で最初の構想案の骨子は「3施設の長寿命化」でした。
※盛岡市が事務局となって進めている「県央ブロックゴミ処理広域化」の協議会(8市町の首町で構成)では、平成24年12月開催の協議会に示された構想案の「骨子」は、「最終的に1カ所に集約する。ただし当面は核となる3施設の長寿命化を図る」というものでした。
その根拠として、「1施設の建設」と「3施設の長寿命化」のメリット・デメリットを比較。比較した10項目中、7項目で「3施設の長寿命化」が勝るというものでした。(下の表・・クリックすると大きくなります) この「骨子」が1年後、コンサルタント(八千代エンジニアリング)に委託した結果、1年で「1施設(盛岡市)の建設による集約」に変更されたのです。
1カ所建設への変更では、7項目のデメリットは考慮にいれられず、「1カ所に集約しなければ国の交付金がでない」という、恣意的にゆがめられた「コスト」論を根拠にしたものです。
環境負荷を低減させるためにも、ごみ減量・資源化を進めるうえでも、無駄遣いをやめるうえでも、大型処理施設建設ありきの広域化計画は見直すべきです。